(入管との付き合い方の基礎の基礎)

 

 入管は、「外務省(Ministry of Foreign Affairs)」ではなく、「法務省(Ministory of Justice)」という 省庁に属していることを知っていますか。

 つまり、国と国との関係という以前に、法の下での秩序ーー法を守り、守らせるー管理する、管理される、という側面が非常に強いのです。 

 「法」とは何か、と言えば、「決まり」「社会のルール」「約束事」..... と、言ったものです。

 入管との付き合い方にも、「決まり」「ルール」「約束事」があるのです。 それは、かなり、単純で簡単なルールなのですが、長い時間が経っても、知らない外国人は結構多いのです。 それは、「2週間ルール」と「3ヶ月ルール」です。 覚えておいて損はないでしょう。

(2週間ルール)

 これは、何かあれば、2週間以内に文書でお届けを...ということです。

 ● 住所を変更しました。 2週間以内に、区役所・市役所に届けましょう。 

 ● 留学生です。 学校を辞めました。 入管には、退学してから、2週間以内に書面で入管に届けましょう。

   ● 日本人の配偶者です(家族滞在です)。離婚しました。 離婚後、2週間以内に書面で入管に届けましょう。

 ● 就労ビザがありますが、会社を辞めました。退職後、2週間以内に書面で入管に届け出ましょう。

 ※ これには、法的な罰則等がある訳ではありませんが、「2週間ルール」を守っていないと、入管への変更申請・更新申請のときに、いじめられたり、審査が厳しくなったり、といろいろ不利益が多いのです。

 

(3ヶ月ルール)

 入管は、「在留資格」の種類と、実際の滞在状況が、食い違っているような状況が長く続く事を好みません。

 例えば、「留学」のビザで滞在しているけど、実際には「学校に行っていません」という状況が大嫌いなのです。

やむを終えない状況で食い違いが生じてしまったら、概ね 3ヶ月を目途に、その状況を解消して欲しい、と思っています。

留学の場合は、解決するのに、2つの方法があります。 ①.3ヶ月以内に、他の学校に入りなおすこと(「留学資格」継続です)。もう一つの方法は、②.(就職先を見つけて)3ヶ月以内に「就労ビザ」への切り替え申請を完了させること。 

 ②については、入管の理想を言えば、3ヶ月以内に「就労許可」を取って働き始めてくれることが最良でしょうが、現在の運用では3ヶ月以内に、「就労申請」を完了することを許容しているようです。

 ● 同様に会社を辞めたら、3ヶ月以内に新しい会社に転職か、新しい資格に変更申請を。

 ● 家族滞在の人が離婚したら、3ヶ月以内に新しい就労者と結婚するか、新しい資格に変更を。

 ※ 日本人配偶者だけは、特別な配慮がしてあり、この「空白」期間は6ヶ月を許容しております。

 

 これがきちんとできないと、いくら、在留期限が残っていても、「在留資格」取消しの対象となるケースがあります。

 

 ここで、3月に卒業した留学生の人たちに大事なお知らせです。

 まさかですが、「留学」の在留期限が、7月、8月、9月まであるから、「仕事探しはこの期限までにのんびりでいいや!」と考えている人はいませんか。 

 今年3月末卒業の人の上記、3ヶ月ルールの適用期限は、「6月30日」までですよ。 この日までに、「就労」申請を完了していないと、ものすごく不利になります。そのことを理由に、不許可になるケースがたくさん、あります。 

 留学生の知り合いがある方も、その留学生が心配だったら、聞いてみて下さい。「卒業後3ヶ月以内に、就労資格の申請した?」

 手遅れになる前に、ビザの専門家の、アドバイスを受ける事がいいのかも知れません。

 

 v.o.